長回し(ながまわし)は、カットせずに長い間カメラを回し続ける映画の技法。どのくらい(の時間)回し続けていれば長回しと呼ぶのかというような明確な定義はないが、一般的には分単位で連続していれば長回しと言い得るであろう。カットせずにカメラを回し続けることにより、役者の緊張感を持続できたり、臨場感を維持し続けることができるという効果がある。一つの映画の中でここぞと言う時に使うことが多いのだが、中にはその緊張感や持続性に惹かれ、長回しを多用する作家もいる。アンドレイ・タルコフスキー、テオ・アンゲロプロス、溝口健二、相米慎二がその代表だが、アンゲロプロスに至っては長回し以外のカット(ショット)がほとんど無い程徹底されており、氏の作品を特徴づけるものとなっている。また、アルフレッド・ヒッチコックは自身の作品「ロープ」で、作品全編を一つのカットで撮影するという究極の長まわし撮影を敢行している。ただし当時使用されていた35ミリのフィルムのワン・リールは10分しかなかったため、つなぎ目でそれとわからないような巧妙な編集を行っている。しかし、デジタルシネマではフィルム長の制限がないため約10分という制約もなくなり、事実アレクサンドル・ソクーロフの『エルミタージュ幻想』は96分全編をワンカットで撮影されている。