スーパースコープ (SUPERSCOPE) は、1950年代にアメリカで開発されたワイドスクリーン映画の方式の一つである。また、この方式を開発したアメリカの企業、スーパースコープ社は東京通信工業(現ソニー)製テープレコーダー等の販売代理店業務を行ったり、スタンダード工業(後の日本マランツ)に資本参加するなど、日本の音響・映像機器産業の発展にも影響を与えた。ユダヤ系アメリカ人のジョセフ・タシンスキー (Joseph Tushinsky) 兄弟によって考案された方式。1954年のゲイリー・クーパー、バート・ランカスター主演『ヴェラクルス』(ロバート・アルドリッチ監督)が初の公開作品で、当初の画面サイズは縦横比12であったが、後に縦横比12.35の「スーパースコープ235」となる。ハリウッド黄金期における5大メジャースタジオの一つ、RKO社などで採用され「RKOスコープ」などとも呼ばれた。通常の35mm用レンズで撮影するため製作側の機材選定や手法の自由度が高い、一つの撮影画面からスコープ・サイズとスタンダード・サイズ(縦横比11.33 → 34)の両方の完成画面が得られる、シネマスコープ方式に比べ画面両端の歪みが少ないなどの利点があったが、ネガの上下方向をトリミングする事でワイド画面とするため実質的な記録面積が狭くなり画質が悪い、常に縦方向に余裕を残した「引き」のショットでの撮影をしなければならないなど欠点も多く、1957年にRKO社が倒産したことなどもありワイドスクリーン映画の規格としては短命に終わった。