HD24P(エイチディーにじゅうよんピー)は、20世紀末に登場した、映画撮影のためのビデオカメラおよびHDTV映像信号の規格の一種である。ソニーによって製品化された。「HD24p」というふうにPを小文字にして表記する場合も多い。会話の中では単に「24P」(にじゅうよんぴー)とも呼ばれる。また、HD/24Pとも表記される。通常、HD/24Pというと、HD1080/24Pを指すが、簡易版のHD720/24Pという規格も存在する。本項目内では特に断りのない限り、HD1080/24Pについて記す。「p」はプログレッシブの訳で、「順次走査」を意味する。これに対し、後に述べるインターレースは「飛び越し走査」であり「i」と略される。プログレッシブ方式のことをノンインターレースと呼ぶこともある。この登場に伴いデジタルシネマの動向が活発化し始める。これ以前にもCGの活用による映画のデジタル化は進んでいたが、フィルムとビデオとの基本的な表示方式の違い(フィルムは毎秒24コマ・プログレッシブ、ビデオはNTSCの場合毎秒29.97コマ・インターレース)により、テレシネ変換(フィルムに記録された映像をテープに移す)で2-3プルダウンというコマ数変換過程を経なければならず、これが大きな足枷になっていた。しかし、HD24Pはフィルムと同じ形式での記録が可能であるためコマ数変換が不要、かつフィルムからのテレシネ工程が不要で、ダイレクトにデジタル加工が可能という画期的な商品だった。『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(1999年)で利用されて実用性が実証された後に採用が相次いでおり、将来的には過半がデジタルビデオカメラによる撮影・制作になるといわれてる。日本の劇場用映画では、『式日』(2000年)の一部で使われたのがごく初期での使用例である。全編をこのシステムで撮影した劇場用映画は、『仮面ライダーアギト PROJECT G4』(2001年)が世界初である。